
助成金/補助金関連
2022.12.05
日本には約360万者のもの事業者がいるとされていますが、その中でも小規模事業者は全体の85.9%を占める約305万者となっています。(2016年6月時点)
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chu_kigyocnt/2018/181130chukigyocnt.html
そうした小規模事業者の経営者が重要と考える経営課題において、最も多かったのが「人材」、そして次に「営業・販路開拓」となっています。
出典:2020年版 小規模企業白書
財務体質の強い大企業では、先行投資型で赤字でも積極的に広告を打ち、市場のシェアを獲得し、その後利益を回収する戦略を採ることができます。しかし、多くの小規模事業者は短期間にキャッシュを創出していく必要があります。
そのためには、なるべく低コストに、効果的な販路を新たに開拓していくことが課題として求められます。
そんな小規模事業者の課題を解決する補助金が「小規模事業者持続化補助金」です。
販路開拓といっても様々なアプローチがあります。チラシやDMの郵送、リスティング広告、SEO、動画制作、オンライン展示会出展など。結論から言うと、これらは全て小規模事業者持続化補助金の対象になりえます。
小規模事業者持続化補助金のHPには、このような説明があります。
小規模事業者持続化補助金は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助いたします。
つまり、一定の条件をクリアすれば、販路開拓することに補助金を出しますといったものです。
では、一定の条件とはどういったものでしょうか。
全ては記載しませんが、「従業員数」や「事業体」、「売上」、「補助金実績」などが条件となります。
更に、小規模事業者持続化補助金は申請者のタイプに合わせて現在6つの申請枠が用意され、申請枠ごとに追加の申請条件があります。これらを満たした対象者が本補助金に申請することができます。補助上限額や補助率は下記のようになっています。
出典:2022年度 小規模事業者持続化補助金 パンフレットより抜粋
本補助金は小規模事業者が主要課題とする販路開拓に対しての補助金とあって人気の補助金であり、コロナ禍以降、約15万者が申請し、約9万者が既に採択されています(※)。
※令和元年度補正予算、令和2年度補正予算、令和3年度補正予算分合計
気になった方はぜひ本補助金の公募要領をご覧ください。
https://r3.jizokukahojokin.info/
そんなことはありません。申請書を経営者自ら作成して採択される方もいます。しかし、忙しい経営者が公募要領を全て読み込むことは大変です。そんなときは、お近くの商工会や商工会議所に相談しましょう。経営指導員と呼ばれる方が親切にサポートしてくれます。しかし、補助金のことを下調べせず何も決めずに相談に行くことはお互いに時間の無駄になってしまうこともあるので、
・補助金で何をしたいのか?
・補助金で何を買いたいのか?
といったことを事前に用意しておくことをオススメします。
小規模事業者持続化補助金は販路開拓に課題を抱える小規模事業者にとって非常に使い勝手の良い補助金となっています。
これを機に、本補助金を有効活用して新たな販路の開拓を検討してみてはいかがでしょうか。
監修者
中小企業診断士
Scalar株式会社 代表取締役