
人材採用
2023.06.16
東京都では、シニアの方が「生涯現役」でいきいきと活躍できる社会の実現を目指し、企業のシニア雇用に関する理解促進と、受入れ準備の支援、並びにシニアと企業のニーズのマッチングを支援する「東京キャリア・トライアル65」を実施しています。
65歳以上の働く意欲のあるシニアの方の活躍の場を広げるため、就業を希望するシニアと、受入れを希望する企業をそれぞれ募集し、シニアの希望・能力と、企業の受入れニーズとをマッチングするとともに、短期間、派遣社員として就業いただきます。
シニアは「就業先の業界で働くスキル」を、企業は「シニアを活用するノウハウ」を、それぞれ習得することができます。昨年度は、本事業により、412名のシニアが152社の企業に派遣され、派遣就業後に直接雇用された方は115名となりました。
少子高齢化が進んでいる日本では生産年齢人口の減少が問題となっています。生産年齢人口とは15~64歳の人口のことで1995年をピークに減少しており2050年には5,275万人まで減少すると予測されています。(※1)
出典:内閣府「令和4年版高齢社会白書(2022年版)」 (※1)
企業にとって、この生産年齢人口減少は労働者の人手不足に直結する非常に大きな問題となります。
これに対応するために企業は「育児・介護と仕事の両立」「人材の育成・確保」「労働時間の見直し」など誰もが長く働き続けられるような職場環境づくりの整備が必要とされています。その中で高齢者の力を活かす「高齢者の活用」も重要な対策として注目されています。
日本では一般的に60歳で定年退職、その後は家族・夫婦で悠々自適な生活を送ると考えられてきましたが今ではその常識は遠い過去のものとなっています。
労働人口が減少している今、厚生労働省では働く意欲のある高齢者が年齢関係なく生涯現役で働けるような社会実現に向けて企業に対し「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかを義務付けるなど様々な取り組みを行っています。
労働力人口比率の推移を見てみると、令70歳以上の者は516万人であり、労働力人口総数に占める65歳以上の者の割合は13.4% と上昇し続けています。
シニアが力を発揮する4つの分野
本事業では、「培ってきた経験を活かして、まだまだ仕事をしたい」という意欲を持った65歳以上のシニアを企業に派遣し、シニアの就業機会拡大を目的とします。
本事業のポイント
①経験やノウハウを活かせる職場で1週間~1か月(最大2か月間)のトライアル就業(有給)
②職種は主に事務職、営業職、IT・技術職など
③経験豊富な専任のキャリアアドバイザーが、派遣期間中や派遣終了後の直接雇用の検討を企業に打診
シニアの方々には派遣先企業で働くスキルを身に着けていただき、企業には高齢者を雇用するノウハウを取得してもらうことで、働くシニアの活躍の場を広げます。
このように多くのメリットが得られる本事業に参画してみてはいかがでしょうか。
監修者