人材採用

2022-08-15

優れた技術を受け継ぐ人材を探す!ものづくり好きが集まる採用ルート

ものづくり産業の人材不足

近年、製造業は若年者の入職者の増加が鈍い一方で、高齢化が進行しています。製造業における新規学卒社の製造業への入職割合をみてみると、全体を通して減少傾向にあることが分かります。しかし、その中でも企業規模が300人以上の企業は前年と比較して24.4%増加しているのに対し、300人未満の企業は35.7%減少しており、企業規模における差が拡大していることが分かります。優れた技術を持っている中小企業も多い中、人手不足が原因となるのは我が国にとっても損失です。

 


出典:経済産業省 「ものづくり人材の確保と育成」

製造業が敬遠される理由の一つとしてネガティブなイメージが挙げられます。製造業に対する「きつい・汚い・危険」といった3Kのイメージを持つ人も一定数いると考えられます。

このような背景から、「希望する人材の応募が無い」「面接や内定を辞退されてしまう」「社員が定着しない」「社員の高齢化」「熟練技術者への依存」といった製造業ならではの課題を抱えている中小企業も数多くあるのではないでしょうか?

 

多様な人材を活かす「多摩地域人材ダイバーシティ推進ネットワーク事業」とは

大都会東京のなかでありながら豊かな自然に囲まれた多摩地域。多摩はものづくり産業の集積地とも呼ばれるほど製造業が盛んな地域です。

「多摩地域人材ダイバーシティ推進ネットワーク事業」はニート等の若者・シングルマザー・氷河期世代・高齢者など就業が困難になってしまった人の就労をサポートするとともに多摩地域におけるものづくりに携わる中小企業の人材確保・育成及び定着化を支援します。また、外国人活用を促進することで多摩地域のものづくり等中小企業において多様な人材が働けるダイバーシティの推進が期待できる事業です。

事業活用の「4つのメリット」

①費用の負担がゼロ
参加企業の事業にかかわる費用はゼロ

②採用におけるミスマッチを防ぐ
派遣や実習期間中に求職者の適正を判断することが可能

③多様な人材活用をサポート
現場実習により高齢者や女性の意欲が向上。企業と求職者の距離が縮まり多様な人材活用の相乗効果が高まる。

④各企業の課題解決をサポート
専門家への相談、管理職・社員向け個社別研修や集合研修により採用・人材育成の課題解決を支援。

 

ものづくり技術を受け継ぐ人材との出会い

板金加工を行うA社では、多くの製造業企業と同様に若手の人材不足に悩まされていました。同社は小さな精密板金から背の高い筐体まであらゆる板金加工を行っています。高い技術力を誇る同社ですが、職人の高齢化にともない将来的に技術を引き継いでもらうべく、新たな人材をもとめていました。

そんな課題がある中で、この事業を知ったとのこと。この事業は6年間で350人がものづくり事業に就業した実績があり、そしてなにより現場実習の期間も設けられていることから入社後のミスマッチを減らせると考えたことが参加したきっかけでした。

同社の面接で特に業務に興味をもっていたというBさんを実習生として受け入れることにしました。

もともと、ものづくりに興味があったBさんは飲み込みも早く、丁寧な仕事ぶりで非常に好印象だったそうです。さらには休憩時間にも先輩職人とコミュニケーションをとり、良好な人間関係を築いていたとのこと。

同社では風通しのよい雰囲気を大切にすることで、体を使うような現場仕事でも高い定着率があるとのことでした。1か月間の実習を終えたBさんの強い希望で、同社はBさんを正社員として採用することに決めました。

同社の担当者は、やはり実習期間の間に仕事を体験できることが最大のメリットであったと語っています。製造業の仕事ではモノづくりが好きであることが、仕事を長く続ける上で非常に大切な要素であり、求職者自身が実習期間を通してそれを考えられる時間があることは、お互いにとって大きな利点であると語っています。


新しい採用ルートを利用して事業を活性化

製造業の技術を守ることは日本の経済にとっても重要です。この事業はものづくり企業を対象としているため、求職者もモノづくりに興味がある割合が高いと言えます。

以上のように、「多摩地域人材ダイバーシティ推進ネットワーク事業」を通じて、人材採用することはものづくり系中小企業にとって多くのメリットがあります。人材採用の方法のひとつとして、多摩地域のものづくり企業は利用してみてはいかがでしょうか?

⇒「多摩地域人材ダイバーシティ推進ネットワーク事業」の詳細はこちらからご覧ください。