人材採用

2022-06-08

離職の1番の原因であるミスマッチを減らす!トライアル付きの採用方法

離職の大きな原因となるミスマッチ

人材確保は中長期的な視点で考えると企業の存続にとって非常に重要です。さらに、コストをかけて採用にこぎつけても早期退職されては企業にとっては損失になります。

独立行政法人の調査によると初職が正社員であった離職者の退職理由の上位にくるのが、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」(29.2%)、人間関係がよくなかった」(22.7%)「仕事が自分に合わない」(21.8%)であることが分かります。



若年者のキャリアと企業による雇用管理の現状 第6章 早期離職とその後の就業状況|独立行政法人労働政策研究・研修機構

この調査から分かるように、初職退職の大きな要因として、人間関係や仕事内容のミスマッチの割合が大きいことがわかります。


中小企業ならではの採用課題

中小企業の採用手段についての調査結果をみると、ハローワークと知人・友人紹介のリファラル採用が多いことが分かります。大企業と比べて中小企業では採用コストが限られていることが、この結果の要因のひとつだと推測できます。


さらに人材確保手段ごとの課題の調査結果をみてみます。

この調査結果によると、一番よく利用されているハローワークに関しては人材の数、人材の質、人材の定着率について課題が多いことが分かります。知人・友人の採用に関しては人材の質や、定着率に課題は少ないものの、数がすくないという結果になっています。さらに人材紹介会社の仲介や、就職ポータルサイトに関してはコストが高いことが大きな課題であることが分かります。


雇用創出・安定化就業支援事業とは?

東京都が主催する「雇用創出・安定化支援事業」では、求職者と人材不足企業のマッチングを無料で支援しています。企業担当者による求人内容のヒアリングから始まり、求人内容にあった人材のマッチングを無料で実施し、まずはお試し期間として「トライアル就労」を最大40日間受け入れることができます。

同事業では受入にかかるコストは無料、派遣期間は原則2か月、最長40日間(稼働日数)、派遣期間での見極めが可能(ミスマッチを減らせます)、 採用後の紹介手数料も無料(派遣期間が終了し、採用に至った場合)などのメリットがあり、人材確保した後の問題点を回避できるような仕組みとなっています。

以上のように、「雇用創出・安定化支援事業」は中小企業の採用にとって大きなメリットがあることが分かります。

 

ソフトウェア開発会社が感じた事業の一番のメリット

現在、日本ではIT市場成長や少子高齢化によりエンジニアが不足しています。ソフトフェア開発会社であるB社では、未経験者でも独自の研修カリキュラムを通してエンジニア業務に就けるようにしています。しかし、競合他社が多く新たな人材獲得がうまくいっていませんでした。

さらには入社後にエンジニアとして向いていない、といった理由で早期退職する社員もいることが悩みとなっていました。同社ではエンジニアの高齢化が進んでおり、あらたな人材獲得が喫緊の課題です

そんな状況の中、B社ではこの「雇用創出・安定化支援事業」を利用して、エンジニア未経験だったXさんをトライアル就労として受け入れました。そして2か月間に渡るトライアル就労を通して社内の研修に取り組んでもらい、エンジニアとして適正があるということを確認ができたそうです。

さらには、そのトライアル就労中に、Xさんの人となりが分かり、社内のコミュニケーションに関しても安心できるという印象を得たとのこと。Xさん本人の希望もあり、派遣期間終了後に正社員として採用されました。


Xさんは入社後、先輩エンジニアとともに業務をこなし、必要な技術を学んでいるとのことです。将来的には先輩エンジニアのタスクを引き継いで業務をすることを期待されています。

 

技術者候補を獲得する新たな採用ルート

雇用創出・安定化支援事業には様々なメリットがあります。B社の担当者にとって、やはり実習期間を通して業務に対する適正をみることができたことが一番のメリットだったそうです。

多くのメリットがあるこの事業を、新たな採用ルートとして利用してみてはいかがでしょうか?

⇒「雇用創出・安定化支援事業」の参加詳細はこちら

中小企業ソリューションナビ運営事務局

監修者

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