DX

2023-05-26

オンライン活用で自社ブランドの向上を狙う

コロナ禍が変えた企業の取引形態

新型コロナウイルス感染症拡大により、日本の中小企業を取り巻く事業環境も大きく変化しました。

特に、企業のこれまでの対面営業や販路開拓のツールである商談会、見本市等が実施できなくなるなど従来の取引業態に大きな支障が生じました。このビジネス環境の急変により企業も変化をすることが求められ、さまざまな業界でDXの推進が叫ばれています。

全国中小企業振興機関協会が行った調査によると、コロナ禍の影響は企業活動の中でも営業活動への影響が大きいことが分かります。

出典:東京商工会議所 中小企業委員会(2020)「中小企業の経営課題に関するアンケート」 調査結果」

そんなコロナ禍を経て、新規で販売先を開拓するための営業活動の方法も変化していることが分かります。対面での活動が減り、オンラインを利用した営業方法に重点をおく企業が増えました。 出典:公益財団法人 全国中小企業振興機関協会 デジタルトランスフォーメーションを活かした中小企業の販路開拓に関する調査研究報告書

そのような取り組みに対して、どの施策も4割以上において効果が得られています。特にホームページ作成やSNS等の活用は中小企業の経営課題のひとつである新規顧客開拓に貢献していると考えられます。

IT利活用に関する課題

今後の企業の活動に大きな期待がかかるIT利活用ですが、いざはじめようという段階で直面する課題について調査結果を見てみます。特に課題として挙げられているのが「導入効果がわからない、評価できない」という課題であり、おそらくIT利活用の効果を判断するできる知見や人材が足りないことが理由の一つとして考えられます。


福岡市オンライン活用型事業再構築サポート事業とは

福岡市では市内に事業所を置く中小企業・小規模事業者などの販路拡大・生産性向上の支援を目的として「オンライン活用型事業再構築サポート事業」を行っています。

中小企業のオンライン化支援に豊富な実務経験のある専門家が、オンラインを活用した営業活動のノウハウを共有し、営業活動・販路拡大の計画の実行・検証までをしっかりサポートします。デジタルの知識やノウハウが足りない企業様が安心して参加いただける事業となっています。


オンライン活用で自社ブランドの向上を狙う

明太子の製造販売を営むM社は従業員6名の中小企業です。同社は一般向けに販売をする明太子から、他社ブランドの明太子製造まで請け負っています。そんなMでは自社ブランドの認知度を高めるためにHPやメルマガ、SNSを用いる計画を立てていました。そのアドバイスを得るために、福岡市オンライン活用型事業再構築サポート事業にエントリーしたとのことです。

具体的な目標としては、オンライ活用を通して福岡エリアだけでなく全国からの注文を狙い売上目標達成することEC サイトや SNS の効果的な運用方法を習得して実践すること、そして改めて自社の強みや競合動向を整理したうえで、今後の打ち手を検討することでした。

オンライン施策の結果

まずは、市場調査として明太子の動向や競合他社の動き等に関する調査を実施したとのこと。 次にECサイトの現在課題点を把握するため分析 ツールを導入し、アクセス数の状況や流経路閲覧ページなどの分析を行いました。また、SNS 分析ツールを導入し 、現状のデータ確認たうえで投稿内容の方向性や運用法について協議も行いました。

結果として、ECサイトの課題解決によりアクセス数がアップし商品ページの閲覧数も増加しました。SNS運用ではコンセプト設定に基づく投稿に着手し、Instagram経由での購入が発生したとのこと。最終的に専門家との試行錯誤を通して、HPやSNS、メルマガなどの効果的な運用方法を習得したとのことです。

事業に参加している限られた期間の中での劇的な成果改善には至っていないものの、自社ブランディングするために市場動向やお客様のニーズを踏まえることが重要であるというアドバイスは参考になったそうです。今後はさらに自社ブランド確立に邁進し、自立した企業体質を作り上げたいとのことでした。


福岡市オンライン活用型事業再構築サポート事業のご紹介

多様化するニーズに応えるためにも積極的に社内のデジタル化を促進し新たな販売ルートを開拓してみてはいかがでしょうか。福岡市の事業であるため、対象の企業は専門家の派遣を5回まで無料で受けることができます。デジタル化が進めば人手不足の解消にもつながるかもしれません。ぜひこの機会に参加してみてはいかがでしょうか?

⇒「福岡市オンライン活用型事業再構築サポート事業」の詳細はこちらからご覧ください。

中小企業ソリューションナビ運営事務局

監修者

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